平均誤差半径(CEP)と目標に当たる確率
平均誤差半径、または半数必中界(CEP)とは、ミサイルや爆弾の命中精度の指標であり、着弾点の分布が 円形正規分布に従うとしたとき、平均弾着点を中心とし、その円内に着弾する確率が50%になる円の半径のことである。 目標の半径がわかっているとき、平均誤差半径をつかって弾が目標に直撃する確率を求めたい。
地平と重なるように直交する軸、軸をとる。弾着点をとし、との誤差が互いに独立で、 かつ分散が等しいとき、弾着点は円形正規分布に従う。このとき、およびの分散を、また を平均弾着点とすれば、 弾着点の分布の確率密度関数は以下のようになる。
簡単のためとすると、
CEPをとすると、その定義から
これが0.5に等しいので
円形の目標の半径をとし、目標の中心を狙ったとき(平均着弾点が目標の中心のとき)、目標に直撃する確率は
先ほどと同様に計算すると
これを変形して
式(1)より
まとめ
平均誤差半径を、目標の半径をとしたときに、目標の中心を狙って目標に弾が直撃する確率は
確率は平均誤差半径と目標の半径の比で決まる。例えば目標の半径がCEPの半分であったとき、確率は (であるから)
約16%。